一心太助の天秤棒14年5月

韓国旅客船セウォル号の惨事は、他人ごとではない。越谷市政にも本質的には、同じ問題が起きている

連日マスコミは先般発生した、韓国のフェリー事故に関して、船長や船会社、行政機関、海洋警察、報道機関、そして大統領や行政府の責任など、韓国社会のありとあらゆる問題が一挙に扮質したものとして、報道しています。
 また、救出活動が続いている最中にソウルの地下鉄が事故を起こし、さらに社会問題化しています。
 韓国では、すでに1995年6月多数の死傷者を出した三豊百貨店の大規模な崩壊事故の責任追及と原因が大きな話題となりました。
 これ以外にも1993年の西海フェリー号の沈没事件、1994年聖水大橋の崩壊事故、2003年大邱地下鉄放火事件と多くの人命が亡くなる事件や事故が続発して来ました。
 共通しているのは、市民の安心や安全よりも利益の追求や人命軽視、政官の癒着体質など、今回と同様に取沙汰されました。
 しかし、「同じ決意をしましたが、また忘れました。我々は本当の悪魔を逃し、しばらく自分を責めて簡単に過去を忘れているのかもしれません。怒りに熱くなり、行動せずに忘れてしまう長い国民性の代償はあまりに大きいのではないでしょうか」(怒りに熱くなり、行動せずに忘れてしまう韓国の国民性の代償はあまりに大きい ソン・ミナ ハフィントンポスト・コリア編集人)」との指摘を対岸の火事としていいのでしょうか。

3,11大震災後の防災対策の見直しが叫ばれたが、越谷市本庁舎の耐震化は先延ばし

 東日本を襲った大震災から3年が経過し、間違いなくこれまでに地域に於ける防災や危機管理に対して、制度や体制の変更、強化が実行され、市民の意識も行政お任せでは、安全は確保で出来ないことも認識される様になっています。
 この事は、昨年9月の竜巻被害や台風による水害被害などの体験を通して更に意識されることになりました。
 ところが、市役所本庁舎の耐震化は、震度5強の地震では、倒壊や崩壊を起こす極めて危険な建物で、埼玉県内では最悪の自治体庁舎であることは、あまり知られていません。(因みに東日本大震災時では、越谷市は震度5弱でした)
 一日約2000人もの市民が来庁する本庁舎が倒壊すれば、必ず市民が犠牲になります。
しかし、この事実はすでに13年も前から市長や行政は、認識しており、議会でも何度も指摘されてきたものです。
さらに、市長は昨年の市長選挙でも「安心・安全埼玉NO1の越谷市を目指す」と公約して来ましたが、未だに本庁舎の耐震化工事は着工していません。
安心や安全のための施策や組織運営を実行するための拠点施設である本庁舎の安全対策が劣悪であることと、公約が相反していることは明らかです。
しかも、約18億円をかけて同じ市役所の敷地内に第3庁舎を建設して、来年4月の中核市移行に備えると言うのです。
市長のこの様な姿勢や方針の監視や検証を行うべき、議会も残念ながらこれに同意、追認して来ました。
「怒りに熱くなり、行動せず忘れてしまう」
 この言葉は、決して隣国の他人称ではないことを私達は、明記しなければなりません。

行政や議会への市民参加を通じて、市民自身が新たな現実を作り出そう

 本年3月議会で大きな論争となった、敬老祝い金の削減問題(77才の高齢者を対象に2万円の現金給付を取りやめる)に端を発して、今後市民への行政サービスの見直し縮減や廃止を遡上に上げざるを得ません。
 そして、税金の投入を現在の消費的な使い方から、未来への投資に転換していくことが求められています。つまり子ども達や子育て世代へのサービスの拡充と言う事です。
 だからこそ、この転換策への説明や合意が、市長や議会という枠組みだけではなく、広く市民が当事者として参加する事が不可欠です。この様な、新たな現実を共につくり出しましょう