一心太助の天秤棒_2020年7月-81

PDFファイル⇒20年7月天秤棒no81号

「日本再生」は、時代の過去、現在、未来を照らす松明
私が「がんばろう、日本!国民協議会」の機関紙「日本再生」を購読し始めて、すでに20年を経過しようとしています。
「日本再生」を活動の指針としているのはもちろんですが、同僚議員を含む地方議員、市民などにも購読を拡大する活動を続けています。
このことは、民主主義の基盤である自治の当事者性を育み、〝共有地〟を耕す主権者運動の核心であると思っています。
 「日本再生」を活動の指針とするということは、それに基づいて現場での実践を常に検証し、総括することが求められます。
毎月行っている「日本再生読者会」は、参加する市民の活動報告や問題設定の違い、世代による生活実感の相違、人格形成の多様性についての論議の場となっていますが、ここでも「日本再生」を〝共有地〟を耕すツールとして使いこなすことが求められます。
最近はロスジェネ世代や子育て世代の若者や女性を中心とした読者会へと変化しており、そのため生活や労働、地域の中で感じていることが、社会全体や時代の変化にどう影響しているのかが論議の中心となり、また運動を進めるために団塊世代や高齢者との関係性をどう変えて行くのかも大きなテーマとなっています。
議会活動においては、どのような地域を創っていくのかを念頭に、本会議や各種委員会での執行部への質疑や賛否を判断するための指針となっています。
なかでも最も注力しているのは、議会の最大の任務である議案の議決権の行使です。
越谷市議会では、市長提出議案についての執行部からの説明に関して、現在6つの全ての会派に対して議会開会前の15日前後に、会派ごとに説明が行われており、議案への質問や関連資料の提出を求めることが出来ます。(無所属の議員にも同じように行われます。)
この説明を受けた後でも担当部長や課長に対して、個別にさらに詳しい内容説明をお願いする事もあり、また議会事務局を通して他市の状況を調査することも出来ます。
さらに議会開会日1週間前の告示日には、議員会が開催され議案書が全議員に配布されると共に、ここでも担当部長から説明が行われます。
そして議会開会の初日、冒頭市長から公式の議案の提案と提案理由の説明が行われています。このように議員にとって3回もの説明を聞く機会が設けられており、これは議員にとって、議決権行使のための内容把握として重要な機会となっています。
しかしこの慣行を、3回も必要がないとの理由で減らすことが議会運営委員会で協議されました。
議決権行使が議会の最大の責任と役割という認識が弱いため、賛否や質問の前提となる議案内容の把握に関心が薄い議員が存在していると言わざるを得ません。
結果は全会一致の結論にならず、提案会派から取り下げが表明され、現状を維持することになりました。
「議決権行使が議会の最大の責任」という観点は、「日本再生」のなかでも繰り返し強調されていますが、だからこそ、こうしたことを単なる手続き上の問題とせず、議会のあり方として問う実践が必要だと思います。
            
越谷市議会の超党派7人の有志議員が主催し、議会閉会後(年4回)定期開催している市政報告会も同様です。賛成、反対の議決の結果は、議員全員が議会ホームページや議会だより
で公開していますので、その理由の説明責任が発生しますが、そこでも主権者運動としての視点や、自治の観点からの説明責任なのかが問われます。
また報告会のテーマ設定の打ち合わせや、参加した市民との議論を通じた合意形成においても、「日本再生」での問題設定や論点整理が生かされます。
これは「チーム白川」、市民と超党派の地方議員で構成する「埼玉政経セミナー」の講演会や調査活動、「中小企業家同友会」での所属委員会や講演会の企画や運営、論議の方向性においても同様です。
このようにあらゆる運動や活動の中で、議員や市民との会話や交流や論議において「日本再生」を基本にしています。私のストレートな切り口が素直に通じるばかりではありせんし、「日本再生」の内容を投げかけて相手の反応を見ながら、その時々の材料や提起の仕方を工夫していくこともしばしばあります。
「日本再生」を〝共有地〟を耕すツールとして使いこなせているのかというところから、自らの活動を検証することが必要ですし、そのためには、相手の人格形成過程や気持ちを受け止めているのか、というところからの自己検証が必要とされています。

毎日の実践が要求される、5期16年間の駅立ち
私は現在越谷市議会議員として5期16年を経過しましたが、この間市内6駅で早朝2時間30分から3時間にわたる駅立ちを毎日継続しています。通算するとこれまで3300日を超えました。
      
 (次回NO82号に続く)